■ ID | 891 |
■ 種類 | 学会発表 |
■ タイトル | 埼玉県武甲山に生育する絶滅危惧植物ミヤマスカシユリのマイクロサテライトマーカーの開発とそれによる解析 |
■ 著者 | 三輪誠
埼玉県環境科学国際センター 渡邉好美 埼玉大学大学院 |
■ 出版元 | 日本森林学会 |
■ 出版年 | 2009 |
■ 誌名・巻・号・年 | 第120回日本森林学会大会、平成21年3月26日 |
■ 抄録・要旨 | ミヤマスカシユリは、埼玉県では秩父地方にある武甲山にのみ生育する野生のユリである。全国的にみても、武甲山以外に茨城県の一部で確認されているにすぎず、極めて希少な植物である。本研究では、武甲山に生育するミヤマスカシユリの保全を効果的に実施するため、その基礎的情報として、生育地での交配や遺伝的多様性の状況を、マイクロサテライトマーカーを開発して調べた。
本研究により、6つの共優性マイクロサテライトマーカーが開発できた。これらのマーカーを用いて、武甲山に生育するミヤマスカシユリ(46個体)について調べた結果、この個体群では、現在のところ、遺伝子多様度はある程度保たれていることが示唆された。しかしながら、ハーディ・ワインベルグ平衡が成立していない可能性が高く、近親交配により近交度が高まりつつある状況がうかがえた。したがって、今後世代を重ねるごとに近交度がさらに高まり、遺伝子多様度が低下する可能性があると考えられた。 |
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